体臭予防：“加齢臭”の原因は？

何でもかんでも“無臭”を目指す傾向にある世の中になりました。
“体臭対策スプレー”“制汗剤”などさまざまな商品が市販され、“体臭”を抑えることがマナーとされているようにも感じます。
洗濯洗剤や柔軟剤のテレビコマーシャルでも、お父さんが通った後に漂うにおいに“加齢臭？”と反応するものまであります。

“加齢臭”とはその字のとおり、年齢を重ねることによって発生する“体臭”のことを言います。
年齢を重ねると、なぜ特有のにおいが発生するのでしょうか。

それは、年をとると血管中に“コレステロール”などの老廃物が蓄積されるのと同時に、皮脂腺にも脂肪が増えてくるためです。
特に４０歳を過ぎるころから、皮脂中の脂肪がぐっと増えると言われています。
この脂肪が酸化したり分解されると、“ノネナール”という“体臭成分”が発生します。
この“ノネナール”こそが“加齢臭”と呼ばれる特有のにおいの元なのです。
また４０歳を過ぎると“活性酸素”と戦う力（抵抗力）が弱くなり、脂肪の酸化を防ぐ力も弱まってしまうことも原因として挙げられます。

その他“体臭”は、年齢だけではなく食生活の内容にも深く関わっています。
肉類や乳製品などの“動物性脂肪”を摂取することにより体に蓄えられた脂肪は、その酸化により“体臭”を発生させやすいのです。
以前、日本人は主に野菜・魚・豆類を摂って和食中心の生活を送っていました。
しかし戦後、食の欧米化が進み肉類や乳製品を多く摂るようになったことも、“体臭”に悩む人が増えたことと関係があるようです。